外国送金の検討⑤~実は最強!Wiseを利用した送金~
こんにちは!留学帯同妻おだちゃんです!
さて前回までの記事で、FX口座を利用した外国送金と三菱UFJ銀行グローバルダイレクトを利用した外国送金についてお話しました。
今回はこれらとは全く別の外国送金方法である、「Wise」(旧Transfer Wise)を利用した送金についてお話したいと思います。
これは実はFX会社を利用する以外の場合、最強な方法となります。
おだちゃん家の外貨送金は、
①日本にいる間:セントラル短資FXで外貨へ両替→プレスティア銀行→ユニオンバンク
の三本立ての戦略となっています。
(前回までのお話は以下の過去記事をご参照ください)
hikkoshi-odachan.hatenablog.com
hikkoshi-odachan.hatenablog.com
hikkoshi-odachan.hatenablog.com
hikkoshi-odachan.hatenablog.com
Wiseとは
Wise(旧Transfer Wise)とは簡単に言うと、オンライン国際送金サービスのことです。
普通海外送金をしようと思うと、前回までの記事で説明したように、銀行経由で送金するのが一般的な方法かと思います。
しかし銀行経由の場合、手数料が結構取られるのと、送金までにある程度日数を要します。また銀行によっては送金先登録が必要など手続きが少し複雑になる場合があります。
Wiseはこうした銀行送金の不利な点をすべて取っ払い、早く、安く、簡単にオンラインで海外送金ができてしまうサービスなのです。
早い
銀行を利用した送金だと、送金から着金まで1週間程度またはそれ以上かかる場合も多いですが、Wiseを利用すると大体3営業日程度で着金します。
すぐに資金が必要になる場合や、早く送金したい場合にはとても便利です。
安い
銀行を利用した送金を行う際は、通常、円からドルに両替して送金することになると思います。その場合、送金時点での為替レートに銀行手数料(為替手数料)を追加したレートが適用されます。(+0.25円~1円程度)これは100万円あたり2,500~10,000円程度の両替手数料に相当します。
また銀行の為替レートは、円→ドルに両替する場合には、TTSレートといってその日の仲値より1円程度高いレートが適用されてしまいます。そのため100万円あたり1万円程度余計にお金がかかってしまうことなります。
ところがWiseだとその時の実際の為替レートが適用されるので、余計な両替手数料が取られずに済みます。
その分送金手数料はかかりますが、それも通常の送金と比較してかなり安価に設定されています。
例えば、100万円分の日本円をドルで海外の口座に送金する場合の手数料は6,028円となります。これ以外には仲介銀行手数料等は一切かからないので、通常の銀行でかかる手数料の合計と比較するとかなり安価となります。
以下の表に、おだちゃんの記事で検討した、三菱UFJ銀行およびプレスティアを使って100万円をUnionBankあてに送金した場合の、手数料を差し引いたうえで最終的にで受け取れる外貨の比較を載せます。Wiseを利用した送金が一番お得ですね!(※中継銀行手数料は$30と仮定)
マルチカレンシー口座を利用する場合としない場合については後述しますね。(計算方法が気になる方はこちらを見てね)
受け取り外貨($) | |||||
---|---|---|---|---|---|
送金額(万円、手数料込み) | プレスティア(円口座)→ UnionBank |
三菱UFJダイレクト(円口座)→ UnionBank |
三菱UFJグローバルダイレクト(円口座)→ UnionBank |
WISE→UnionBank | 日本円口座(銀行振込) →WISE(マルチカレンシー口座)→ 残高間両替→ UnionBank |
100 | 8884 | 8932 | 9034 | 9036 | 9037 |
(2021年10月時点)
※$1=110円
※中継銀行手数料$30と仮定
※端数は四捨五入
以上のように、100万円を送金した場合、WISEの経由での送金が最終的に受け取れる外貨が一番多くなります。手軽に送金できる上に、一番多く外貨を受け取れるならやはりお得ですね!(中継銀行手数料がいくらかかるかによりますが)
ただし、一回の送金で日本円で100万円相当額までしか送れないため、それ以上の金額の送金を行う場合は複数回に分けて送金する必要があり、都度手数料がかかるので、少し高くなってしまいますので注意が必要です。
以下に100万円~500万円までの送金をした場合の比較の表を載せておきます。
いずれの場合もWiseを利用した送金が一番お得になります!
マルチカレンシー口座を利用する場合としない場合については後述しますね。(計算方法が気になる方はこちらを見てね)
<td>
受け取り外貨($) | |||||
---|---|---|---|---|---|
送金額(万円、手数料込み) | プレスティア(円口座)→ UnionBank |
三菱UFJダイレクト(円口座)→ UnionBank |
三菱UFJグローバルダイレクト(円口座)→ UnionBank |
WISE→UnionBank | 日本円口座(銀行振込) →WISE(マルチカレンシー口座)→ 残高間両替→ UnionBank |
100 | 8884 | 8932 | 8932 | 9036 | 9037 |
200 | 17812 | 17894 | 17921 | 18072 | 18073 |
300 | 26741 | 26855 | 26909 | 27108 | 27110 |
400 | 35669 | 35817 | 35898 | 36144 | 36147 |
500 | 44598 | 44779 | 44887 | 45181 | 45183 |
(2021年10月時点)
※$1=110円
※中継銀行手数料$30と仮定
※端数は四捨五入
簡単
Wiseはアカウント開設から送金まですべてオンラインで手続きが完了します。
アカウント開設はWise公式ページの会員登録のところから行います。
会員登録自体はメアドとパスワードの設定だけで済んでしまいます。
会員登録後、実際に送金を行う際に、初めての送金では本人確認が必要となるので、そのステップが少し手間がかかります。
こちらのWiseの公式ブログにアカウント開設から送金までの手順がとても丁寧に書かれているので、参照しながらやってみてください。
通常の送金とマルチカレンシー口座を利用した送金との違い
Wiseではアカウント開設をして普通に送金する方法とマルチカレンシー口座を開設して送金する方法があります。
その違いについて少し説明しますね。
通常の送金
まず通常の送金ですが、これはアカウント開設さえしてしまえば手軽にできる方法です。まず自分のもともと持っている銀行口座内のお金やカードを利用してWiseの口座に振り込みをします。そのWiseの口座を経由して海外の指定の送金先に送金ができます。手数料は100万円あたり6,028円、50万円あたり3,045円、20万円あたり1,256円です。(2021年10月某日時点)特に専用の口座を開設する必要はなく、手軽に行うことができます。ただし初めての送金の際には本人確認が必要となります。
マルチカレンシー口座
マルチカレンシー口座は、簡単に言うと外貨建ての現地の口座をオンライン上に持てるシステムです。このシステムを使って送金すると、Wiseで作った自分のアメリカの口座に一旦お金を送り、そこからアメリカ国内の他の銀行の口座へ振り込みを行うことができるようになります。アメリカ国内の銀行とのやり取りが、アメリカ国内の銀行同士のやり取りと同様となるので、手数料がぐっと安く済みます。
アメリカの銀行によく振込を行う場合や、アメリカの銀行から入金がされる機会が多い場合はとても重宝するかと思います。
通常アメリカで口座を開こうと思うと、渡米後に現地の銀行に行って開設する必要があるかと思います。(ユニオンバンクは日本からでも開設可能です)ところが、Wiseのマルチカレンシー口座を利用すれば、日本にいながらオンライン上にアメリカの口座をドル建てで作成することができてしまうのです!
また、このマルチカレンシー口座はアメリカの口座と同じなので、口座番号、ルーティング番号、住所(Wiseのアメリカの住所)などの情報が付与されます。
ちなみにマルチカレンシー口座を利用して送金を行った場合、Wiseからの通常の送金よりほんの少しだけ(100万円あたり1~2ドル)お得に送金ができます。ほんの少し安くなるだけなので、送金だけの利用であれば、マルチカレンシー口座を開設せずに通常の送金だけでも良いかとは思います。
現在のところ対応通貨は以下の通りです:
英ポンド(GBP)、ユーロ(EUR)、オーストラリア・ドル(AUD)*、ニュージーランド・ドル(NZD)、 ハンガリー・フォリント(HUF)ルーマニア・レイ(RON)**、トルコ・リラ(TRY)、シンガポール・ドル(SGD)、米ドル(USD)
マルチカレンシー口座の取得方法
Wiseのアカウントを作成すると、自分のアカウントページからマルチカレンシー口座の取得が可能になります。利用する通貨の口座をそれぞれ作成します。
具体的なアカウント作成方法は以下のサイト様がとても分かりやすかったので、参考にすると良いと思います。
マルチカレンシー口座で送金
マルチカレンシー口座を利用した送金のステップは以下の通りです。
①日本の自分の銀行口座からWiseのマルチカレンシー口座の残高に入金
これは日本円の口座から入金できます。入金の際は、Wiseの採用しているその時の為替レートで両替した金額+所定の手数料が取られます。
おだちゃんは三菱の口座から振り込みました。三菱UFJダイレクトのネットバンキングで、指定の口座番号に入金をすると反映されます。
こちらは2021年7月某日のUSD残高(マルチカレンシー口座)への入金の履歴の画面です。この時は5,000ドルの振り込みを行いました。552,837円の振込みを日本の口座からマルチカレンシー口座のUSD残高へ振り込み、手数料が3,462円取られています。この時の為替レートは$1=¥109.875でした。
こちらはUSD残高入金までの経過を示した画面です。
$5,000の入金依頼、三菱から日本円の入金、USD残高に反映、までのステップが同日中に完了しています!早い!早い時は30分もかからずに反映されます。
②指定のアメリカの口座への送金依頼
さて、これでUSD残高に$5,000ドルが入金できたので、続いては指定のアメリカの口座に送金を行います。おだちゃんの場合は、Wiseのマルチカレンシー口座($)からアメリカにあるユニオンバンクへの送金となります。
$5,000の送金依頼をして、かかった手数料はわずか$0.93となりました!
こちらが実際の送金の経過の記録です。
7月18日に送金手続きを行い、7月20日には送金が完了しています。とても早いですね!
ユニオンバンクの方でも確認すると、7月20日に$4999.07振り込まれた記録が反映されていました。
USD残高追加からアメリカへの送金までに3日しかかかっていないことになります。
しかも手数料は¥3,462+$0.93しかかかっていないので、とてもお得に送金ができています。
おまけ:送金方法別受け取り外貨の計算
【100万円送金する場合の比較】
単位 | プレスティア(円口座)→ UnionBank |
三菱東京UFJダイレクト(円口座)→ UnionBank |
三菱東京UFJグローバルダイレクト(円口座)→ UnionBank |
WISE→UnionBank | 日本円口座(銀行振込) →WISE(マルチカレンシー口座)→ UnionBank |
|
---|---|---|---|---|---|---|
両替レート(為替レート+両替手数料 +TTSレート分差額) |
¥ | 112 | 111.25 | 111.25 | 110 | 110 |
為替手数料 | ¥ | 1 | 0.25 | 0.25 | 0 | 0 |
両替手数料 | ¥ | 0 | 0 | 0 | 0 | 5964 |
海外への送金手数 | ¥ | 0 | 3000 | 3000 | 6393 | 0 |
中継銀行手数料(仮) | $ | 30 | 30 | 30 | 0 | 0 |
受け取り銀行手数料(被仕向送金手数料) | $ | 15 | 0 | 0 | 0 | 0 |
受け取り外貨(手数料差し引き済) | $ | 8884 | 8932 | 8932 | 9036 | 9037 |
手数料合計 | ¥ | 0 | 3000 | 3000 | 6393 | 5964 |
$ | 45 | 30 | 30 | 15 | 0 |
受け取り外貨($)=(100万円-両替手数料-送金手数料)÷両替レート-中継銀行手数料-受け取り銀行手数料
(2021年10月時点)
※中継銀行手数料は$30と仮定
※端数は四捨五入
※1ドル=110円のとき
まとめ
さて今回はWiseを利用した海外送金についてお話しました。
FXを利用した送金よりは少し割高となってしまいますが、海外から日本のFX会社を利用できないことを考えると、もっとも手軽に、そして早くお得にできる送金方法だと思うので、ぜひ送金方法の一つとして検討してみてくださいね。
ブログのマスコットキャラクター「おだパンダ」のスタンプです↑
よろしければ使ってみてくださいね。